自炊料理家、山口祐加さんの『自分のために料理を作る』を読みました。
この本は一言でいうと、「自分で料理して食べる」ことの実践法と、その「効用」を伝える、自炊をしながら健やかに暮らしたい人を応援する一冊です。
「誰かのためにだったら料理をつくれるけど、自分のためとなると面倒で、適当になってしまう」
内容紹介に書かれたこの一文にハッとする、私と同じような人に、ぜひ読んでもらいたいと思いました。
自分事だったせいか、最近では久しぶりに一気読みすることができました。
SNSで料理の投稿を見るのが好きなのですが、その中でも一人暮らしの人が自炊している投稿に強く惹かれます。
食事以外にも心のケアの話が多くてびっくりすると同時に、「自分のために料理を作る」ことができない、その結構根深い問題に気づかされます。
疲れ切っていて無理と思ってしまうけど、夫も自分で料理をすると案外癒されるかもしれないなと思いました。
普段は野菜とタンパク質多め、だけを意識して決まった食材で料理をしていますが、数日前にSNSで見かけた「菜の花のおひたしとホタルイカの炊き込みご飯で春を感じる」という投稿が頭に残って離れず、どうしてもやってみたくて挑戦しました。
レシピは「白ごはん.com」さんのレシピを参考にしました。
この菜の花のおひたしは、この春もう数回作っているのに対して、ホタルイカの炊き込みご飯というよりホタルイカを買ってくるのは人生で初めて。
下ごしらえで目、くち、軟甲を骨抜きかピンセットで取り除く…どちらも持っていないので100均一店で骨抜きを買いました。
帰宅して下ごしらえをしながら、簡単で単調な作業だけど「私もこんな風にできるんだ」という気持ちが湧いて、それが『自分のために料理を作る』を読んだときの気持ちと重なりました。
炊いてみるとホタルイカ以外は、生姜、醤油、みりんだけで、とても美味しくできました。
自分の場合は夫も好きだろうなって第一に思ったことも事実なんですが、とにかく、ふと見かけて強烈に「食べたいな」と思ったものを自分のために作るということが自分を癒してくれることがあるという実体験になりました。
このようなお話が好きな人に、『自分のために料理を作る』を機会があればぜひ読んでほしいです。
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